◇ 過去と今 ー紫苑 ◇





---*20030821*---------------------------------------------------------------瑠璃---




自分の住んでいた国が無くなって数年経った。
自分の住んでいた国、自分の居場所、大好きだった人、大事にしたかった所。
  ――――  もう、ない  ――――
 
 場所を無くした悲しみ、守れなかった怒り
 目の前で広がる殺戮。目の前で広がる火。
  人々の叫び。自分より小さい子の涙。
         ただ
     ただ、見ているだけで
         ただ
    ただ、恐かっただけでいて
      ただ、ただ――――
   そして、すべてが無くなった。
       あとは
      死を待つだけ。
  そんな時、一人の男がやって来た。
   「 そこで何をしている?」
   「 死を待っているだけだ。」
    そんな、やり取りをした。
俺は、その後ある組織に入って、国崩しをしていた。
     
     すべては、将来の為。
   すべては、みんなの微笑みの為。
      そんなとき
    ある少女に、出会った。
それは、ある国―「邪馬台国」の女王 壱与。
十五でこの位に付き、先代の女王卑弥呼の後を
        継いだ。
 また仕事実行するため兵士の試験を受けた。
   まあ軽く(普通に)受かったが
最後に戦った相手がそいつだったのはびっくりした。
  おかげで、殺す良いチャンスがもらえたが。
     「ちょっと出掛けない?」
    人気(ひとけ)の無い川に来た。    殺しのチャンス、そう思って剣に手をやった。
    しかしそいつは分かっていた。
自分が何処の組織に入っているか。
   彼女に、考えを変えられた。 
       そして
俺は、壱与についについて行こうと思った。
  「紫苑くーん」
彼女の呼ぶ声。手を振りながらこっちに来る。
   ついていこう彼女へ・・・。




--------------------------------------------------------------------------* back *---